bird_suzume


昔あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。
心の優しいお爺さんは一羽のスズメを飼っていました。
ある日、スズメがおばあさんが作ったノリを、ツンツンと突いて食べてしまったのです。

「何しとんじゃ~ワレぇ~!」

怒ったおばあさんは、スズメを捕まえると、ハサミでスズメの舌を切ってしまいました。

チュゥーーーーン!!!

スズメは泣きながらやぶの中へ逃げていきました。
それを聞いた優しいおじいさんは、やぶの中へスズメを探しに行きました。

「お~い舌きりスズメやーい」

すると、やぶの中からスズメたちが大勢現れました。

「ありがとう!おじいさん。私たちの家で休んで行って下さいまし~。」

スズメたちは、おじいさんにおいしい料理や楽しい踊りでもてなしてくれました。
しかし、時間がたつのは早いもの。

「そろそろ暗くなったから帰らなぁおえんのぉ~。」

するとスズメたちは、おじいさんにお土産を持ってきてくれました。

『大きなつづら』と『小さなつづら』です。

「おじいさん、おみやげにどちらでも好きな方を持って帰ってくださいな。」

おじいさんは言いました。

「ワシは年よりじゃから、小さなつづらで十分じゃ。」

そういうと、おじいさんは『小さなつづら』を背負って帰りました。
家に帰って小さなつづらをあけてみると、そこには大判小判がざっくざく。
それを見ていたおばあさんは、おじいさんに言いました。

「どして、大きなつづらにせんかったんじゃ~!?あんごうがぁ!」

おばあさんはそういうと、走って家を出ていきました。
そして、やぶの中のスズメの家にたどり着くと、

「スズメやい!つづらをよこさんかい!」

スズメはびっくりしましたが、勢いに押されて言いました。

「大きい方のつづらですか?小さ・・・」

「大きい方に決まっとるがぁ~!この、あんごうがぁ~!」

そういうと、スズメたちから大きなつづらを奪い取って帰りました。
そして、家に帰ってつづらをあけてみるとそこには、、、
ガラクタや、ムカデや蛇、食べかけのパンや、使えなかったオーブントースター、乗り捨てられた自転車や、ブラウン管テレビ、偽ブランド品、一回も使っていない健康器具などなど、たくさんの使えないものがいっぱい入っていました。

「なんじゃこりゃあ!」

おばあさんはびっくりしました。

「こんなモンおえるかぁ~!!!どうしようかのぉ~・・・」

おばあさんは困りました。

「そうじゃ、ミックマックに連絡してみるかのぉ!」

そういうと、ミックマックに電話することにしました。
それからしばらくしてミックマックが、おばあさんの家に来ました。

「どうもこんにちは!ミックマックですっ♪」

「あいさつはええ!はよ、このごみを見んかい!この、あんごうがぁ!」

「こちらのごみですね~。可燃や不燃ごみ、粗大ごみが混載となっていますね~。分別作業費も込みで、ざっと、1両ほどになりますが、いかがしますか?」

「ゼニがかかるんかなぁ!それやったら、裏の山に捨てるからええわ!」

「いや、裏の山にごみを捨てるのは不法投棄です!法律で厳しく取り締まられますよ!」

「・・・・・」

「ミックマックとしても、不法投棄を見逃すわけにはいきませんっ!通報しますよ!」

「ほっほぉ~!そうかい!でも、心配せんでも、通報はできんから大丈夫じゃ!」

「どうしてですかぁ!?」

「お前の舌もちょんぎって通報できんようにしちゃるけぇ~なぁ~!!!」


「チュゥーーーーン!!!」



----------------------------------完-----------------------------------------------


*この物語はフィクションです。実際の収集とはことなります*